インターネット関連事業の契約ストラクチャーの留意点についてひきつづきご紹介します。
①中国内資会社に関する留意点 前回は、インターネット関連事業を実質的に経営するための契約ストラクチャーが、脱法的なものにならないために留意する契約関係について紹介しました。今回は、インターネット関連事業の中国内資運営会社について、脱法と認められないために、留意すべき点について紹介します。
②中国内資会社が直接行なう業務 契約ストラクチャーの図は、下記の通りです。

重要なことは、インターネット関連事業を行なう中国内資会社が、独立して実質的にインターネット関連業務を行なっている必要があることです。たとえば、当該中国内資会社の従業員がゼロの場合には、実質的に独立した会社とはいえないので、違法となる可能性があります。前回紹介したように、中国内資会社が提供するインターネット関連業務の主要な部分は、外国企業が100%出資する独資会社(WFOE)がコンサルティングサービスの内容として提供します。しかし、そうであっても中国内資会社がまったく活動をしていないとすると、この会社はいわゆる「わら人形」となり、WFOEが単独で事業を行なっていると中国政府からみなされてしまいます。たとえば、インターネットのポータルサイトを運営する場合、WFOEはポータルサイトに必要なソフトウエアの開発、アップグレードおよびメンテナンスを行ないますが、中国内資会社はポータルサイトに掲載する広告に関する業務をみずから行なう必要があります。なぜなら、インターネット関連事業に直接関係する報酬をWFOEが広告主や広告会社から直接受領することはできないからです。このような報酬を直接WFOEが受領すると、WFOE自身が直接事業を行なっているとみなされます。したがって、ポータルサイトに掲載する広告に関して交渉を行なう中国内資会社の従業員が必要であり、広告主や広告会社から受領する報酬を管理する経理人員も必要となります。オンラインゲームの運営会社であれば、その配信にもとづく報酬は中国内資会社が、ユーザまたは代理店から直接受領する必要がありますし、必要最低限の従業員を雇用する必要があります。
③中国内資会社が直接保有する資産 情報産業部も、外国企業が実質的に直接インターネット関連事業を行なっている違法な場合があることを前提にして、中国内資会社が形骸化しておらず、実質的に存在していると認められる条件として、インターネット関連事業を行なうために必要なサーバを保有すること、インターネット関連事業を行なうために必要な商標およびドメイン名を直接保有することを例示しています。逆にいえば、これらの条件を備えていれば、契約ストラクチャーは適法であると、情報産業部が認めていると考えられるのは、非常におもしろいです。
次回は、広告会社の規制を紹介します。
Concierge上海 08年3月号掲載