日本で使われるクレジットカードの利用額は1人あたり平均1万円/日であるのに対し、銀聯カードは3万円/日で、100万円を越す買い物もざらにあります。また、中国人の外貨携帯制限が5000米ドルである一方、銀聯カードは預金残高の範囲内で自由に使用できるので、同カードの普及で中国人富裕層の購買力がバブル期の日本人のように海外へ噴出していると報じています。
この記事を通して、「クレジットカードに対する外貨制限はどうなっているのか」、「クレジットカードを使用すれば、外貨管理の対象除外となるのか」という疑問が生じると思います。
中国で発行された外貨クレジットカードは、「銀行が発行する外貨カード管理の規範化に関する通知(匯発[2004]66号)」で規定されており、国外での現金引き出し・使用に関しては以下の通りです。
(1)中国外での外貨の引き出し ・1日引き出し制限:1000米ドル相当
・1ヶ月累積引き出し制限:5000米ドル相当
・6ヶ月累積引き出し制限:1万米ドル相当
(2)カードの使用と精算 中国国外でのカードの使用は、経常項目の外貨支払に限定されており、その他の内容(資本取引等)に使用することは禁止されています。また、中国国外での使用(外貨消費・引き出し)の精算は、外貨により行ないますが、この場合、カード使用者は、自己保有外貨、もしくは、カードを発行した金融機関より購入した外貨により返済することになります。
カード発行機関は、あらかじめ取り決めた制限額に基づいて外貨の販売を行ないます。
(3)高額利用の注意 カード使用額が以下の制限を越えた場合、カードの発行機関は所在地の外貨管理局への報告が義務付けられており、問題ある取引が発見された場合は、さらに、上級の外貨管理局へ報告されます。
・1ヶ月の外貨現金の引き出しと国外消費が 2万米ドルを超過した場合
・個人カードの場合で、1年間の使用額(外貨現金の引き出しおよび国外消費額)が 4万米ドル相当を超過した場合
・法人カードの場合で1年間の使用額(外貨現金の引き出しおよび国外消費額)が 6万米ドル相当を超過した場合
ただし、この通知の施行以降、個人の外貨管理は緩和基調にあり、現時点では中国居住者個人の外貨購入・決済は、5万米ドル/年の年度総額制(総額の範囲内であれば、身分証明書の提示で購入可能)となっています。
外貨現金の携帯は、依然として原則5000米ドル/回に制限されているため、クレジットカードの使用頻度は必然的に高くなる傾向にあります。とはいえ、「個人外貨管理弁法実施細則(匯発[2007]1号)」にも、銀行は個人のクレジットカードの使用に関して、データ管理義務があることを定めています。
国外での使用額が極端に高額となった場合は、突然引き出しができなくなるケースも見受けられます。したがって、海外での使用に関しては、このようなデータ管理が行なわれていることを意識する必要があるのは確かなようです。
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水野 真澄 M&C上海、M&C華南代表取締役社長。今、注目の中国ビジネスコンサルタント。 会員制コンサルティング・サービス問合せ先/ TEL:021-6445-0199(滝澤みゆき) E-mail:Takizawa-m@mcsha.cn 著書「新・初めての中国ビジネス」(NNA)、「中国ビジネス組織変更・徹底完全マニュアル」(明日香出版)ほか。URL:www.mizuno-solution.com/、ブログ:「水野真澄のコンサルティング日常記」 |
Concierge上海 08年3月号掲載